2010年04月10日

猿の子孫?神の子?

シュタイナー学校で教えていた頃、耳にした話です

シュタイナー学校では3年生で創世記を学びます

4年生の男の子が、「人間は猿から進化したんだ!」
と、得意そうに言いました

「え? 人間は神様が創られたのよ」と反論した子がいました
3年生で習った創世記から、まさにそうなのです

「何バカなこと言ってんだ!人間は猿から進化したんだよ!お前だって昔は猿だったんだ!」
「違うわ! あなたの祖先は猿でしょ!でも私は違うわ。神様が創られたのよ!」


子どもたちにおとぎばなしや童話、昔話を読んできかせることがあるでしょう
そこに出てくることを、これは本当でこれはうそだよ、といいながら読み聞かせする親がどれだけいるだろう?
シュタイナー教育の子どもの理解の仕方では
6年生になって初めて物の因果関係を理解すると考えます

だから

6年生になって初めて物理の授業が始まる

小さな子どもたちが成長する上で大切なことは何か
しっかりと考えて欲しい

現代の子どもたちをみて不安になることがある
小さい時から沢山の不安や恐怖に遭遇しながら生活をしている

たとえば
「知らない人に声をかけられても返事をしていはいけないよ」
「知らない人について行ってはいけないよ」
などなど、子どもを狙った犯罪が起った結果として
大人たちは子どもたちに直接注意を喚起する

子どもとはもともと無防備な存在で
素直であること、周りに疑いをもたないことがその特性でありながら
周りに疑いをもって生きることを強いられる現代

友達とけんかをしながら成長してゆくはずが
どうしたらけんかをせずにやってゆけるか
小さいときから子どもの中での世渡り術を見につけ始めている

大人にあこがれ
大人になることを待ちわび
成長してゆくことが幸せであって欲しいのに。。。


子どもたちはワンダーな気持ちを持つことが許されない現代
やんちゃであることが許されない昨今
子どもが子どもであることを許されないかの様に思えることすらある

大人たちはちょっと考えなくてはいけないよ
子どもに小さな大人を期待するのではなく
子どもが子どもらしくいられる環境のあり方と
そのために大人が何をしなくてはいけないかを




  


Posted by 森のおばちゃま at 22:24Comments(0)

2010年03月17日

どう答えたらいいの。。。

「人はどこからきたの?」
「サンタクロースっているの?」
「夕日はどうしてあかいの?」

子ども達から質問をされたら、何と答えますか?
これこそが正しい、という答えがあるのだろうか?

私は、子どもに科学的な現実的な答えを与えたいとは思わない。
子どもは、小さいときこそワンダーランドの住人だし、いくらかでも長くワンダーランドにとどめてあげたいと思うから。

サンタクロースの正体がお父さんやお母さん、と知って子どもが本当に喜ぶのだろうか。サンタクロースがいると思えることの方が夢がふくらむように思う。やがて夢を与えてくれたのは、大人達だったことを知るが、急いで知らせる必要があるとは思えない。

世の中の現実を少しでも早く知ることが大人への近道だなんて、錯覚でしかない。子どもは小さな大人じゃない、大人とは別の生き物なのだから、子どもにあった対応をすることが大切だってことを忘れてはいけないのでしょうね。

こどもが小さな大人として扱われる社会になったら、子ども達は普通に大人へとの成長をすることが難しくなるだろう。子ども時代を十分に味わって成長するからこそ、一人前の大人になってゆくってことを忘れちゃいけない。

一般に親が手をやく反抗期や、難しい思春期という時期を過ごさずに成長する子を、なんて育てやすい子なんだ、と喜ぶことがある。反抗期も難しい思春期も大人になるためには通って行くのが当たり前の道なのだから、その時期にはそこまで成長したんだと喜べば良いし、ただただ押さえ込んだりするのでも、放任しておくのでもなく、その時期の子ども達がどういう状態なのかを理解しておくことが大切なのだと思う。

大人は、誰一人子ども時代を過ごさなかった人はいない。でも、子どもの頃の気持ちを思い出すのは、簡単なように見えて、どうもそうでもない。
神秘に満ちた子どもという存在を理解するには、ルドルフ シュタイナーやシュタイナー教育の本を読んでみるといいよ。どのように子どもと、その成長を理解したらよいのか、きっとよいガイドラインがみつかるだろう。  


Posted by 森のおばちゃま at 01:13Comments(0)